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ペットがクロスにつけた汚れにかかる費用をわかりやすく解説

 

ペットを飼っていたときには

少し前までは、賃貸物件ではペットを飼えないことがほとんどでした。

 

しかし、最近では、ペットの飼育ができる物件や、ペットの種類を限定して飼える物件も増えています。

 

ただし、ペット飼育が可能な賃貸物件で注意したいのは、退去するときにペットがつけた傷や汚れをそのままにしていいというわけではないということです。

 

ほとんどの場合で、ペットがつけた傷や汚れは、原状回復の対象になります。ペットがつける傷や汚れは、フローリングや柱、クロスなどがあります。

 

加えて、クロスなどでは臭いがついてしまうこともあります。これらの傷や汚れは、退去時に借りたときの状態に戻す必要があるのです。

 

そこで今回は、ペットがつけた傷や汚れをきれいにするのにかかる費用について、わかりやすく解説します。

 

修繕にかかる費用は

ペットがつけた傷や汚れを修繕するための費用は、場所や状態によって異なります。
そのため、どの程度の費用がかかるのか不安に感じる人も多いでしょう。

 

ここでは、フローリングや柱、クロスなどを原状回復するときにかかる費用の相場を紹介しましょう。
あらかじめ相場を知っておくと、退去時にかかる費用を計画しやすいです。

 

フローリング

ペットが傷や汚れをつけてしまう代表的な箇所がフローリングです。

 

フローリングにつく傷や汚れは、1箇所だけというのはまれで、複数箇所に傷や汚れがついてしまうことがほとんどです。加えて、フローリングは部分的に補修することが難しいものです。

 

そのため、フローリングの原状回復では、多くの場合で部屋全体のフローリングを張り替えたり、交換したりします。

 

6畳から10畳程度の部屋であれば、約10万円から18万円程度が相場といわれており、フローリングを剥がす手間が余分にかかったり、設置されていたフローリングの素材が特殊なものであったりすると、費用が大きくかかります。

 

また、キッチンや廊下では約8万円程度、トイレでは約6万円程度、洗面所では約9万円程度の原状回復の費用が相場であることが多いです。

 

狭い空間だから、費用があまりかからないというよりは、フローリングを剥がして張る手間がどの程度かかるかによって、費用が異なることが多いです。

 

柱には、ペットが引っ搔いた傷がつきやすいです。しかし、柱はフローリングとは異なり、傷がついた箇所だけの修繕が可能で、原状回復ができます。

 

ただし、柱の傷が複数にわたるときには、費用が大きくかかることがあり、借主の負担が増えます。

 

柱の傷の原状回復は、浅いものであれば約2万円程度です。浅くて長い傷であれば約3万円程度が相場といわれています。深い傷の場合は約4万円程度の費用がかかる場合もあります。

 

また柱は、爪で引っ掻いた傷以外にも、尿のシミができることがあります。尿のシミの原状回復にかかる費用は約5万円程度が相場であることが多いです。

 

ただし、柱の場合であっても、状態が悪かったり、複数箇所の修繕になったりするときには、費用が大きくかかったり、工事期間が長くかかったりするため、注意しましょう。

 

臭い

ペットを飼っている人はあまり気づかなくても、知らず知らずについてしまうのが臭いです。ペットの臭いも原状回復の対象となります。また、感じる臭いには個人差があるため、自分で行う脱臭では不十分なときが多いです。

 

多くの場合、ペットの臭いはハウスクリーニングによって消臭されます。

 

ペットの臭いを消臭するときには、
・1DKから1LDKで約4万円から6万円程度
・2DKから2LDK約4万円から9万円程度
・3DKから3LDKで約6万円から10万円程度
の費用が相場です。

 

ただし、臭いの原状回復であっても、程度や範囲によって費用が異なります。

 

クロス

クロスにも、傷や汚れがつきやすく、原状回復の対象になることが多いです。また、クロスはフローリングと同じように、部分補修ではなく部屋全体の張り替えになります。

 

クロスの修繕にかかる費用は6畳から10畳程度で約4万円から7万円程度が相場です。またキッチン、トイレ、洗面所では約4万円程度、玄関や廊下では約4万円程度です。

 

ただし、クロスの場合も古いクロスを剥がし、新しいクロスを張る作業に手間が多ければ、費用が大きくなります。
また反対に、傷や汚れがごくわずかで部分的である場合には、部分補修が可能な場合もまれにあります。

 

退去にかかる費用を抑えたいときには

退去するときには、新居への引っ越し費用など出費が続くため、可能な限り原状回復にかかる費用を抑えたいと思う人は多いでしょう。
退去にかかる費用を抑えたいときには、日頃から対策を講じることが大切です。

 

日常的にこまめな掃除を心がけたり、大掃除のときなどにはハウスクリーニングを依頼したりして、徹底的に汚れや臭いを落としてもらうことも効果的です。

 

また、ペットのしつけをしっかりと行うことも大切です。加えて、フローリングや柱、クロスなどは、傷や汚れがつかないように保護すると良いでしょう。

 

ペットのいたずら防止に効果的なさまざまなグッズを活用するなどして、できる対策を講じることが大切です。

 

ポイント

原状回復は、新品の状態に戻すことではないというポイントを押さえておきましょう。
そのため、退去時にトラブルを起きにくくするために、立ち合いを行い、修繕箇所や原状回復の工程の確認をしましょう。

 

納得できない原状回復を求められたときには、理由をしっかり聞き、契約書に基づいて対応することがポイントです。

 

また、契約書に書かれている原状回復の内容について、わからないことがあるときには、退去前に不動産会社などに問い合わせて、解決しておきましょう。

 

まとめ

ペット飼育が可能な物件では、退去時の原状回復にかかる費用が大きくかかるときがしばしばあります。

 

原状回復の費用を抑えたいときには、日頃からこまめな掃除を心がけたり、ペットが傷や汚れをつけることが予想される箇所には保護を行ったりして、対策を講じましょう。

 

加えて、ペットのしつけをしっかりと行うことも大切です。家族の一員だからこそ、暮らしやすい方法を選びましょう。

 

また、原状回復についてわからないことがあるときには、退去前に不動産会社などに問い合わせて確認しておくことも大切です。